恩返し
〜第一章、連敗と移籍!?〜


実況「やりました〜!!ついにレアル完全優勝です」
・・・
このときも彼はピッチにたち、ゴールをあげていた。
今では日本で彼を知らないものはいない・・・。
その名は・・・武本晴喜 FW現役31歳

彼がプロになったのは11年前・・・
それまでは何の変哲もないサッカーが好きな少年でした。
その時の所属していたJFLチームがなんとJ2に!!
そのときから彼のサッカー人生が始まった。

      〜第一章、連敗と移籍!?〜

このとき武本は21歳。まだまだ未熟だったがキャプテンに任命された。「がんばっていこう」と気楽にはいかない。かっらにとってはJ2はかなり厳しかった・・・
このころのバッジェーナ札幌(今の前のチーム)は出来たばかりとはいえとんでもなく弱かった。
武本「みんなしっかりしろ!!勝つんだ」
いつもロッカールームでは武本の声がむなしく響いた・・・キャプテンに任命されたのだからと、みんなを引っ張り負けても負けてもあきらめない・・・しかしその努力のむなしく一年目のJ2は10位に終わった・・・

そんなある日、一つの話がでた!!が、それはとてつのなく衝撃的なものだった。
監督「おい、武本!!代表さんがおはなしだそうだ」
武本「はい、すぐ行ってきます」
クラブハウスの階段を上っていくと
秘書「お待ちしていました。こちらです」
と案内された。そこは個別の面談室だった。武本は思った。
(相当大事な話らしい)
ギーーっという音がして代表があらわれた。
代表「やあやあ、武本君こんにちは」
武本「こんちは。代表自らお話があるときいたもので」
代表「早速だが・・・君を移籍させようと思う!!」
武本「えぇ!?」
代表「君みたいな素質のある人はこんなチームではもったいない」
武本「いや・・・でも・・・」
代表「こんなチームではなく、君にとってもっといいチームがあるはずだ」
武本「代表・・・わかりました」
代表「で、そのチームだが・・・レアル札幌だ!!」
武本「契約書は??」
秘書「ごそごそ・・・ではこの契約書にサインを」
武本は契約してしまった・・・
(何で俺なんかを・・・)と武本は思った。

なんだかんだあったがついに移籍の日がやってきた。
条件はトレード移籍の1年契約。年棒1600万円。そんなに悪くない条件だった。そのとき・・・
代表「この移籍が君のためだと思っている。どうか悪く思わないでくれ・・・」
武本「そんなこと・・・ほかのチームでもガンバって見せます」
といってタクシーに乗り込んだ・・・
武本はタクシーの中で・・・
(俺がいなくなったらどうなるんだろう・・・あのチームやっていけるかなー・・・まあいいか。これからのことを考えよう。どんなチームだろう・・・監督怖いのかな〜??  まあどんなチームでも移籍さしてくれた代表にいつか恩返 しできるようになものすごいプレーヤーになるためがんばらなくては・・・)
まさかこのトレードが運命の分かれ道だとは誰も思わなかった・・・